先日、ある会社の社員研修でドラッカー流の組織論を解説してきました。
組織論というと、なんだか複雑そうですが、ドラッカーは組織について説明しています。
ドラッカーは組織の基本的なパターンは二つであり、あらゆる組織はその二つの組み合わせによって出来上がっていると考えているようです。
一つは、古代エジプトのピラミッドを建設するために使用された組織です。今風にいうと「職能別組織」というものです。
職能別組織とは仕事のプロセスを段階に分けて、さらにスキル別に人を振り分けて組織化するものです。
目標が明確で、やるべき仕事が明確な仕事に向く組織形態です。
経済性・安定性に優れますが柔軟性・機動性・チャレンジ精神に欠ける弱点があります。セクショナリズムも発生します。
もう一つは、原始時代にマンモスのハンティングに使われた組織です。今風にいうと「チーム型組織」というものです。
機動性・柔軟性に富み、イノベーションに向いていますが、経済性にかけ安定性にも欠けています。
あらゆる組織はこの二つの混合型です。二つとして同じ組織はありません。ここを押さえておくことが組織論のかなめになります。
(浅沼 宏和)
目標のもとに違うタイプのプロフェッショナルが集結し目標を達成しようとするものです。